【動画】ピッキングからウェイステーションでの計量の様子！

苺の量り方は、優良ファームを見分ける１つのポイント

イチゴファームで働く上で、そのファームが、ピッキングされた苺の量をどのように量っているかは、考慮すべき非常に大事な点です。

多くのファームでは、摘んだ苺を秤で量り、その量を目視で確認して、紙に摘んだ人の名前や番号と共に記す、という方法をとっているようです。

しかしながらこの方法には、以下のような問題点が考えられます。

• メモリを目視で確認している為、重さを間違えて読み取ってしまう。
• 読み取った重さを、間違えて記入してしまう。もしくは他人の欄に記入してしまう。
• 紙にペンで書かれている為、悪意あるスーパーバイザーやボスが改ざんすることができる。
• 計量は一日に何度も行う為、その合計を出す際に電卓やPCなどに入力して計算することになり、その際に間違いが起きる。
• 以上のようなマニュアル作業の為、計量の際に大渋滞が起きて、時間が無駄になる。

ウェイステーション（Weigh-Station）とは

一方で、私が働いた旧サンレイファーム（現QFMT）では、「ウェイステーション（Weigh-Station）」という計量車で場所を移動し、バーコードリーダーで労働者のIDと一つ一つのトレー番号を読み取り、その読み取られたデータはオンラインで即座に会社のデータベースに送られるという、最新鋭の方法が採用されていました。

その為、先にあげたような問題が殆ど起こる事が無く、ワーカーは安心してトレーを持ち寄り、集中して働くことができていました。

旧サンレイファームのウェイステーションでの計量とピッキングの様子

そんな旧サンレイファームでの「ピッキングからウェイステーションでの計量までの実際の様子」を撮影しましたので、動画でお伝えします。

撮影に協力してくれたのは、以下のお二人。

ユウタ（別名マサト）

まず、ピッカーとして苺をピッキングしウェイステーションまで運ぶユウタ君（別名、マサト）。

彼は、旧サンレイファームに自作バレーボールコートを建設したり、自作花火を鉄から作ったり、結局誰も泊まる事のなかったテントを建てたりと、色々と楽しませてくれた野生児です。

また、ファーム生活中に大虫歯になり、それを火で炙った針で治そうとするも悪化しかせず、医者に治療費80万円を言い渡され、やむを得ず一時帰国をすることとなった、伝説の男でもあります。

彼は4月現在もQFMTでスーパーバイザーとして働いているようなので、色々と聞いてみてはどうでしょう。

TAKUMAさん

もう一人は、旧サンレイファームで、日本人として初めてスーパーバイザーに大抜擢されたTakumaさんです。

スーパーバイザーに任命されると時給制となり最低限の賃金が約束されると同時に、労働時間自体は長くなる為、稼げる額が上がります。さらに、作業車を乗り回したり、一見すると楽な仕事をしているように見えるため、多くのワーカーがこぞってスーパーバイザーとなることに憧れます。

一方で、彼はそもそもピッキングのスピードが非常に早く高時給を稼ぐことができていた為、「スーパーバイザーとして時給23ドルで働くと給料が減ってしまう」と辞退したい旨を聞いて、驚いた記憶があります。

しかしながら、遠方にいた際に、旧サンレイのオーナーからはるばる呼ばれて働いている位に信頼されていた事もあり、日本人を代表して、公正なジャッジでスーパーバイザーを務めあげていました。

動画

それでは、実際の様子を撮影した動画です。

ウェイステーション（Weigh-Station）の写真と詳細説明

あまりにグリーンを取りすぎたり、良い苺をラビッシュ（ゴミ）として摘んできた人には、④で警告が与えられます。警告がたまると、一定期間仕事ができなくなったり、最悪の場合クビを宣告されます（ただし、私情を挟んだコントラクターの忖度によりクビにならないことも多い）。

この警告を与える際に、反抗するピッカーは恫喝気味に反抗してくるので、バイザーによっては面倒を避けるため、ピッカーの顔色を見て、警告を与えなくなってきます。

そんな中、Takumaさんはそんなピッカーに臆することなく、公平にスーパーバイザーとして仕事をやり通しました。（そもそもTakumaさんに反抗しようとする勇気あるピッカーは殆どいませんでしたが。）

①に苺を積んだトレーを載せます。

②のバーコードで、摘んできた苺のフィールドを指定します。

③苺とトレーの重さの合計が表示されます。

④合計からトレーの重さを差し引いた、苺だけの重さが表示されます。（トレーの重さは500gとして計算されていました。）